波多江正明さん(陶器、墨絵作家)
真剣正明さん

障害抱えながら制作、日光で初めての個展

 てんかんと知的障害を持つペンションはじめのいっぽ(波多江定夫代表、日光市所野1541―2371、TEL0288・53・2122)の長男・正明さん(33歳)の陶芸と墨絵による初めての個展が日光市のプラチナホームいまいち(日光街道沿い、今市商店街のスーパーかましん斜め前)で31日まで開かれている。


正明さんんとかあちゃん

「生きていく上で楽しいことさせてあげたい」

やさしさが魅力の作風



果物いれ


陶製バスケット


花器1


墨絵です


陶製灯り


 埼玉県日高市から「家族でできる仕事を求め」日光市に来たのは16年前。正明さんが17歳のときだ。11歳から16歳までの5年間、日高市内の陶芸教室に通っていた。当時の教室の先生は、「プロとしてやっていけなければ意味が無い」と、正明さんの作品をことごとく壊し感性を握り潰してきた。
 「指を動かすと脳内に良い影響を与える」と始めた陶芸だったが、正明さんはストレスからふさぎ込むようになった。
 小学校、中学校とも普通学級で学びながら、科目によって特殊学級に籍を置いていた。数字は4までしか数えられず、高校進学が困難なため調理師養成学校に進学した。学校には「いじめっ子がいて」悲惨な1年を過ごした。
 正明さんの障害は1級。ペンションの仕事を手伝うようになり、箸を並べる際に16まで数えられるようになった。

 ペンションはじめのいっぽとの出合いは、家族でできる仕事を探していた際、たまたま泊まった宿だった。当時のオーナーから、「体調を崩したので、欲しい人がいたら売却したい」と言われ、子ども3人が生まれ育った埼玉の築15年、2900万円で購入した家が3900万円で売れ、トントン拍子に話が決まった。
 ペンションを始めた当初は、「障害のある人が料理を運ぶのは嫌だ」など、心ない客もいたが、ホームページで正明さんの紹介記事を掲載し、「逆に理解のある客が増えた」と喜ぶ母・広美さん。正明さんも自作の酒器などを通し、お客さんと会話を楽しみ和気あいあいと育ってきた。
 「マツザキさんが、もう少し小さい酒器が欲しいというから、小さめのを作る」。客との会話を念頭に週2回通う陶芸教室で作陶を続ける。
 日光に越して来てからは、創作工房さいがで陶芸を習い15年になる。指導する室町かずえさんは、作風を損なわず釉薬を掛け、電気窯で焼成する。正明さんは土をこね、手ロクロの上で手びねりで器を成形する。乾燥したあと高台作りなど、仕上げの削りまで行う。
 釉薬掛けは以前行ったが、手に力が入らないため、掛けることができず、色を指定し室町さんに任せている。
 正明さんの制作する器はどれも手に馴染み、ぬくもりあふれるやさしさが魅力の物ばかりだ。
 「正明が生きていくうえで楽しいことをさせてあげたい」。弟と妹の手が離れた今年、初めての個展となった。チラシを作り、日光市内の知り合いの店を回った。「快くチラシを貼っていただけて感謝しています。正明もうれしそう」と目頭を赤く染め、母は祈るように話していた。




野田武志
とちぎの作家   2 0

井上文さん(やきもの作家)
弟子

巨匠の下で7年修業

 県内陶芸家の中でも巨匠と呼ばれる、益子町の肥沼美智雄さんの下で2年造形を学び、日光市の橋本誠さんの弟子として5年修業を積んできた井上文さん(34歳、宇都宮市松が峰在住)が25日まで、ギャラリー淡風荘(宇都宮市桜4―16―21、TEL028・622・3309)で初めての個展を開いている。
 小学5年生の時から茶道を習っている井上さんは、「橋本先生の作品を見たとき、こんな道具でお茶ができたら楽しいだろうな」と門を叩き、自らも茶道具を中心に創作を続けてきた。
 初めての個展ということもあり、茶道具の中でも、コンペイ糖を入れるふりだしを中心に小さな器を出品している。ふりだしの蓋の既製品はなく、物知りなギャラリー淡風荘の庄司武男さんから教えてもらい、桐の枝とトウモロコシで自ら作った。
 陶土は信楽をブレンドして使い、窯は「橋本先生が焼くときに一緒に入れていただいていますから、焼き色は本物ですし、土も同じ業者から仕入れているので、違いは造形だけになります」と、陶芸家デビューと言えるかどうかと苦笑する。
 ふりだしのほか、塩壺、一輪挿し、酒器など約50種類、600点を展覧。

塩壺2


塩壺




塩壺3



10月25日まで開催中!
井上文さんの作品は狙い目です。

この焼色。本物です。橋本誠さんの窯に一緒に入れて焼いてもらっているという井上さん。
使用する土も、橋本さんと同じ業者から仕入れている。違いは造形のみ。井上さんの造形も素敵なものが多く、野田は、自分の作品展が終わった25日最終日に買いにいこうと狙っています。デビュー作なので、手頃な価格というのも魅力です。




野田武志
とちぎの作家   0 0

コロボックリの物語 19
ギターころ


風の音 鳥の声 君のギター



ぎたーころ2


詩作/わたなべ・たけこ(人形作家)
撮影/のだたけし
場所/りんでん(日光市明神)


野田武志
コロボックリの物語 詩は人形作家、わたなべ・たけこさん作   0 0

NPO法人「自由空間ポー」
ストリートチルドレンに教育を

授産施設がフェアトレード


左が本郷さんだよ


 世界では2億2000万人程の子どもが、大人と同様あるいはそれ以上の仕事を強いられ、約1億人が一度も学校に行ったことがないといわれている。世界から貧困をなくすために立場の弱い人々が物を作り、仕事に見合った収入を得られるように支援するフェアトレードを、地域活動支援センターのNPO法人「自由空間ポー」(本郷秀崇代表理事、宇都宮市岩曽町1364―6))が始め、このほど県立がんセンター売店前で簡易ショップを開き販売した。
 「8年程前から、フェアトレードは考えていました」という本郷さんは、平成5年青年海外協力隊としてアフリカのコートジボアールで2年間奉仕活動を行っていた。任期を終え帰国したときからフェアトレードが頭にあった。
 今回は、自費で仕入れた。コンスタントに売り上げが見込めそうな場合は、施設の事業として展開していきたいという。
 商品は、ジャカルタのストリートチルドレンやその親たちが製作した物で、ジャワ更紗を使用した麻製のバッグ=写真。原価120円、船便61円の商品を380円で販売。売り上げは、自由空間ポーを利用する精神に障害を持つ人への自立支援費とジャカルタのストリートチルドレンの教育費に充てる。
 問い合わせまたは、購入を希望する方は、TEL028・664・4531(自由空間ポー)まで。


さらさ袋


2007年4月掲載

野田武志
心に添う 福祉という仕事   0 0

コロボックリの物語 18
ころ正月





野田武志
コロボックリの物語 詩は人形作家、わたなべ・たけこさん作   0 0

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